萩尾望都『思い出を切りぬくとき』
このブログでも書いたけど、ずいぶん思い切りのいい人という印象だった。
文章がうまくて、めちゃくちゃ面白かった。
『ポーの一族 青のパンドラ』萩尾望都
スケールでかすぎて大感動。まさに時間を忘れて没頭する物語だった。
『水平線』滝口悠生
多分自分がいわゆる「物語」みたいなものを求めているけど、滝口さんはそういうものよりも語り方とか、口調なんかで読ませるタイプの作家さんだからかなと思う。
正直『水平線』も面白くて一気読みするタイプの小説じゃなくて、読んでいると疲れてくるので、中断しながら2,3か月かかって読んだ。
でも逆にそういう小説だからこそ、読み終わった後に残るものがあるという感じがした。死者から電話がかかってきたり死者とメールをやりとりする描写があるが、「死者の声」を聴くという比喩がそのまま出てきて、奇をてらってそういうことをしているのかと思いきや読み終わって、もしかしたら、本当に「死者の声を聴くとはどういうことか」を伝えようとしてそういうことを出したのかなと思った。
あと、たぶん2020年にオリンピックが開かれている世界と、開かれてない世界が並行に描かれていたり、いろいろ技巧がある小説なのだうが、自分にそこまで読み解ける力がなくて、ちょっと消化不良気味。いい解説などあれば読んでみたい。
石原俊『硫黄島』
滝口悠生『水平線』を読み終わったので、読み始める。
石原先生の本は何冊か読んだことがあるが、なんとなく、読み飛ばしていた部分や実感がわかない部分もあったが、『水平線』を読んでから読むと、言っている意味がよくわかった。
硫黄島から強制疎開をさせられて、本土で安く払い下げられた土地が農業に向かず困窮する話は満蒙開拓団とか、ブラジル移民にもあてはまる話だなと思った。
『婦人、女性、おんな』鹿野政直
日本の女性史、ウーマンリブ、フェミニズムなどの動きがわかる概説書。運動よりの本とかだと誰かの主張とか批判が強かったりして読みにくいのでこういうの読むと整理がついてわかりやすい。あまり女性史知らなかったので勉強になった。すごくわかりやすくてフラットな目線で読みやすかった。
マーガレット・アトウッド『昏き目の暗殺者』
『侍女の物語』が面白かったから読んでみたけど、いろんな技巧が凝らされ、話についていくのが難しくて味わうどころではなかった。最後までなんとか飛ばし読みしつつ読了。
『編み物ざむらい』横山起也
前に気になってた『どこにもない編み物教室』の横山さんが小説を書いたと聞いて読んでみた。めちゃくちゃ読みやすいし、キャラも立ってて面白かった。ラストも、精神世界と編み物みたいな話になっていって、ただの痛快娯楽小説だけじゃなくてそこが面白かった。シリーズ化できそうな感じなので続きが出たら読んでみたい。
『進撃の巨人』諌山創
いまさらと思われそうだけど、急に年末からはまって、最後まで読んだ。全然思っていた話と違うラストでびっくりした。
多分物語には何か得る系の物語(ドラゴンボールみたいな7つ集めると願いが叶う)と、何か捨てる系の物語(指輪物語とかヱヴァンゲリヲンみたいな、指輪とかエヴァを捨てて世界がよくなる)みたいな話があると思うけど、『進撃の巨人』は前者の話だと思ってたら、後者の話だったからめちゃめちゃびっくりした。あと世界観とか物語の進み方とかがすごいしっかりしていてそこもすごい勉強になった。